誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】
第19章 最後の Feeling
ピンポーンッピンポーンッー
遠山邸のインターホンを平次は何度も押すが応答は無い。あきらめかけてその場に立ち尽くしていると裏口から銀司郎が出てきた。
「あ!おっちゃん!」
平次は叫んだ。
「どうした?そない焦って」
「か、和葉は!和葉はどこにいますかっ?!」
「和葉なら田川さんとこの息子さんに会いにいったよ」
「えっ!?それって、どこですか?」
「その前にどうしたねん。和葉になんか用事なんか?」
銀司郎の頭には多数の疑問がよぎった。
「あ…あの…その…えっと」
大切なことがなかなか言い出せず平次は言葉をがちがちに詰まらせた。しばらくして息を整えると大きな声で一言、平次は言った。
「和葉と結婚させてくださいっ!!」
その場に沈黙が走った。
「…」
「ホンマか?平次くん」
「はい。ホンマです」
「…っ。やっぱりそうやったんかー」
銀司郎は安心したように肩の力を抜いた。
「……?」
「いや…和葉が息子さんに会いに行く前、何か我慢してる顔してお見合い行ったからな。もしかしてと思たらやっぱり平次くんと結婚したかったんか。すまん。僕も惠を止めれば良かった。でもな、今は和葉の気持ちや。あの子、自分の心に嘘付けへんからな」
「ほんならおっちゃんは俺らの結婚、認めてくれはるんですか?」
「当たり前や。でも、惠がOKだすか分からへん。せやから平次くん、ここから戦いや。お見合いの会場は寝屋川ルートインホテルの和食レストラン。がんばりーな」
「はいっ!ありがとうございます!」
平次は深々と銀司郎に一礼すると和葉のいるホテルに向かって走り出した。