誰よりも君で。heiji×kazuha恋物語【名探偵コナン】
第19章 最後の Feeling
「どないしたんや?」
平次が優しく和葉に問いかけた。すると目に止まっている大粒の涙を拭いながら和葉は話し始めた。
「お母さんがな…。自分の会社のためにあたしを使て社長さんの息子と無理やり結婚させよーとするねん。…あたし、平次と結婚したいのに…そんで、家飛び出してきたん」
「どうしてもその息子と結婚せなアカンのか?」
「ううん。お母さんが会社の地位をあげたいだけ」
「そんなもん、息子なんかと結婚する必要はないわ!…しかし、おじちゃんも息子と結婚してほしいと思てはるんか?」
平次がそう言うと和葉はフルフルと首を横に振った。
「お父さんは違う。むしろ、平次と結婚してほしいと思てるわ」
「そうか…。んじゃ、お母さんに分かってもらわなな…」
「んでも、分かってもらうってどうやって?」
「俺に任しとけ。まぁ、今はとりあえず俺の家にいとき。オトンとオカンには俺から言うとくで」
「あ…ありがとう」
こうして和葉はしばらく平次の家に泊まることになった。