第1章 夢見心地
5月、都大会。
シード校の氷帝は三回戦、四回戦と順調に勝ち進んだ。
「不動峰中?」
「どこだよ、それ。」
次の対戦相手の不動峰中は無名校で、誰も知っている人はいなかった。
だから。まさか。
0-3で負けるなんて。
誰も予想していなかった。
「ゲームセット、ウォンバイ橘、6-0」
宍戸先輩が、負けた。
ストレートで、負けた。
相手の選手は、強い選手だったらしい。
それでも、監督は宍戸先輩をレギュラーから外した。
5位決定戦は無事勝利した。
関東大会は7月。今度は長太郎も正レギュラーとして出場する。
でも、納得できなかった。
宍戸先輩が、レギュラーから外れるなんて。
誰よりも努力してきた人なのに。