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first kiss

第2章 願望夢


「雪田って、長太郎と同じクラスなんだよな?」
「はい。」
「こいつ、クラスではどうなんだ?でかくて邪魔じゃねぇか?」
「宍戸さん!」

二人が仲良くてさくらも自然と笑いがでた。

「クラスの女の子に大人気ですよ。」
「雪田さんまで!」
鳳が困っているのが面白くて、宍戸も笑った。

「部活では鳳くん、どんな感じなんですか?」
「長太郎はサーブをあらぬ方向に飛ばしまくってるぜ。」
「鳳くんっぽいですね。」

鳳くんは完全に拗ねている。

鳳くんのおかげで、さくらと宍戸は初対面と思えないほど話が盛り上がった。

「雪田も長太郎のことよろしく頼むぜ。」
「お互いに苦労しますね!」

二人で笑ってもいたら、鳳くんがいきなり立ち止まった。
もしかして怒った??

「そういえば、宍戸さん、今度一緒に昼食べようって話になりましたよね。」
「ああ、ダブルス組んだばかりでいろいろ話さなきゃいけねぇことあるからな。」
「雪田さんも一緒はどうですか?」

鳳くん!
鳳は視線をさくらの方に一瞬向けたが宍戸に戻した。

「もちろんいいけど、雪田はいいのかよ?」
宍戸がさくらの方を向く。

「私は大丈夫です!いつも大人数で食べてるので抜けても。」
「じゃあ決まりですね!」
鳳くんはニコリと笑いまた歩きだす。


帰る方向が違うので正門で宍戸先輩と別れた。
鳳とさくら、二人になる。

「鳳くん、ありがとね。」
「え?」
鳳は不思議そうにさくらを見る。

「いろいろ。」

宍戸先輩と引き合わせてくれた。一緒に帰れるようにしてくれたし、お昼も一緒に食べることにしてくれた。

「あぁ、別にたいしたことないよ。」

鳳くんもなんのことか分かったらしい。

「鳳くんは、好きな人いないの?」
「…なんで?」
「私も鳳くんのお手伝いしたい!」

鳳はさくらを見つめると、弱々しく笑った。

「今はいいや。」
「今はってなに?」
「いつか頼む日が来るかも。」
「そっか。」

よくわからないけど、今はテニスが恋人ってことかな?

でも、鳳くんの笑顔が苦しそうな気がした。
その意味には気づかなかったけれど。
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