第2章 願望夢
昼休み、昼ごはんを食べ終わった頃、さくらは鳳に話しかけた。
鳳の前の席が空いていたので、そこに横向きに座り、顔を鳳に向けた。
「あの、最近テニスコート見ても、宍戸先輩が見当たらない気がするんだけど…まさかやめちゃったりしてないよね?」
「宍戸さん?ちゃんと来てるよ。」
鳳くんはなぜか何か企んだような笑みを浮かべている。
「えー、なんで見つけられないんだろう。」
「それならさ、今度部活見に来ない?」
前にも部活を見に来るといいと言われていたが、なかなか勇気が出ず、まだ見に行ったことはなかった。
「行きたい、けど…」
「今度の日曜、午後練だから。来てね。」
「え、まだ行くと決めたわけじゃ」
「来てね。」
鳳くんにしては、少し強く念を押された。
「うん…それじゃ、ゆみ誘って行く。」
さくらがそう言うと鳳は満足そうに笑った。