第1章 時を経て。
それから俺は、毎日同じ時間に
あの交差点で待つことが日課となった。
あの日、兵長はスーツ姿だった。
どこかの会社勤めならまたいつか通ると信じていた。
そんな日が二週間経った頃…
その日は朝から雨だった。
傘をさして学校が終わると一目散に飛び出した。
そして、変わらずあの交差点を眺める。
通る人は皆、傘をさしているから顔がうまく見えない。
これでは、通り過ぎても…気付かない。
諦めて帰ろうとした時…
不意に後ろから声をかけられた。
「君、誰を探しているの?」
『えっ?』
その声には聞き覚えがあった。
傘をあげると…そこには…
『ハッ…ハンジ…さん。』
「やぁ。エレン!やっぱりエレンだったか!
久しぶり!元気だった!?」
『ハイ!ハンジさんも元気そうで!』
ハッと今、視線を交差点から外すわけにはいかない事を思い出した。
また、交差点に視線を戻すがやはり顔が解らない。
「…リヴァイ探してるの?」
『えっ…ハンジさん!兵長知ってるんですか!?』
身を乗り出して聞くとハンジは
少し後退り…笑った。
「知ってるも何も…同じ会社なんだ。」
奇跡は続くと思った。