第1章 時を経て。
ただの不審者扱いのまま、別れてしまった。
近くのカフェで休憩し
大きな溜息をつくとアルミンがそっと肩に触れた。
「仕方ないよ。エレン…
誰しもが記憶を持っているとは限らない。
僕もエレンも…ミカサも前世の記憶があるのは奇跡なんだと思う…」
アルミンの言っていることは最もだ。
それくらい…俺にもわかる。
でも…恋人を忘れるなんて…!
『俺っ…兵長と約束したんだ。
今度平和な時代に生まれたら一緒になろうって!』
そう…あの日…
俺は…俺は…
あの人に…
あの愛する手で
殺されたんだ。
「エレン…思い出さなくていい!」
人類は巨人に勝利したあの日。
人類は喜びに満ちていた。
どこでも宴があり、調査兵団も英雄と讃えられた。
そんな中…最後の巨人として…俺の
処刑が決まったのは宴が終わった時だった。
調査兵団の人達は…
俺なくして勝利はなかったと最後まで主張し続けた。
エルヴィン団長。
ハンジ分隊長。
104期のみんな…
そして、リヴァイ兵長。