第1章 時を経て。
飲まなきゃ殺される…と踏んだ俺は
そのビールを一気飲みした。
目の前に座る兵長の顔がグニャと歪み
グルグルと天井が回る。
…そうだった、俺は酒が弱いんだった。
それを思い出した時はすでに遅し。
そのまま机に突っ伏す形で酔いつぶれてしまった。
「エレン〜?帰るよ〜?」
頭の中でハンジさんが呼ぶ声が聞こえてはいたが
目が全く開かない。
「…ちっ。ガキが飲むからだろ。」
「飲ましたのはリヴァイだろ。」
「どうすんのさ!」
エルヴィンとハンジは顔を見合わせニヤッと笑い
「リヴァイ!後はよろしく!」と去っていった。
「あっ?おいっ!……ったく。
おい、帰るぞ。クソガキ。」
ゆらゆらと肩を揺らすとエレンの顔が横を向いた。
『へいちょ…う…大…スキ…』
確かにそう言った。
そして、目から流れる涙を見つけた。
「ガキが…」
リヴァイはエレンを担ぎ上げ
肩に乗せるようにして、店の外へ出た。
変な光景…だったと思うが
誰もそれを止める者はいなかった。
…そして、向かった先は
リヴァイの住むマンションだった。