第2章 シリーズⅡアポフィライト①
「そういえば、みつくんは?」
「1人で泳いでいる」
「あ、本当……」
「くらえ! 必殺横とびビーム!!」
環があたしの言葉を遮って光と馨に水鉄砲を発射し、その勢いのまま横に転がってレバーにぶつかった。
グシャッて音聞こえたんだけど。
すると、地鳴りのような音が聞こえてプールの水流が激しくなる。
「あっ! みつくん!」
「にゃー!?!?」
「光邦!!」
崇がみつくんを助けようとプールに飛び込むけど、そっちは……!
『逆流だァー!! アホーッ!!』
「鏡夜! どうすりゃ止まる!?」
「操作レバーが壊れたなら止めようがないだろう」
「くそっ、とりあえずハニー先輩を追いかける!」
必死でみつくんを探そうとする環達だけど、みつくんはああ見えて男前なんだから大丈夫だと思うんだけどな。
というか、そのプールさっき……。
「わー!! なんでワニー!?」
「ギャー!! ピラニアー!!」
『半魚人ー!!』
「おかえり崇」
「あぁ」
ハルちゃんを筆頭に次々逃げていく。きょーくんは面倒臭そうに小走りでついていってるし。
きょーくんがいるから大丈夫だとは思うけど、やっぱり心配だから崇に抱っこしてもらい、あたし達もハルちゃん達を追いかける。