第2章 シリーズⅡアポフィライト①
数分後、息切れしてダウン状態の4人と、息切れしていない「いいデータがとれたよ」と微笑むきょーくん。
崇は論外。どよーんとした周りをキョロキョロ見ている。
「……大体どこなんだここは……」
「なんかアヤシゲな鳴き声がいっぱいしてますけど……」
「南ゲートの亜熱帯ゾーンだろうな。そうか、それならそろそろ……」
きょーくんが小屋へ行こうとするから、もしかしてと崇についていくよう指差したが遅かった。
「スコール体験サービスの時間だ」
言われた瞬間、大雨があたし達に降り注いだ。
環達は慌てて小屋に避難し、真剣にみつくんの救出計画を練っている。
「びしょ濡れになっちゃった」
ふう、と一息吐き、崇から借りたパーカーを脱ごうとする。
「わー! ちょっとアサヒ先輩!?」
「男達の前で脱ぐなんてダメだよ!!」
「大丈夫。下に水着着てるから」
「アサヒ」
「しょうがないでしょ、崇。それに、誰もあたしの水着姿なんかに興味湧かないよ」
パーカーを脱ぐと、どうしてかは知らないけどみんなの視線が集まった。
「スクール、水着……だと……!?」
「……なんか、身長はちっちゃいのに」
「成長した体でスク水着てるのって……」
『エロいよね』
光と馨が交互に言って最後に言葉を揃える。
何よ、エロいって。