第1章 シェアハウス
雅紀とシェアハウスで過ごすのは今日でちょうど三ヶ月だけど、なんだかんだ言って手を出すのはこれが初めて。
「しょ、ちゃん。…」
俺が押し倒したことで完全に怯えてしまっている雅紀にそっと優しく口付けして俺は微笑んだ。
「大丈夫、怖くないよ」
勿論俺だって男と身体を重ねるのは初めてだし、聞いた話でしか方法もわからない。けど怯えてしまっている雅紀を宥められるのは俺しかいなくて必死だった。
「雅紀、好きだよ」
そっと手を重ねまた口付けを始めた俺に雅紀は安心したのか目を閉じて俺を受け入れようとしてくれている。そんな姿が愛おしくて改めて雅紀が好きなんだと思った。
「っ、ふぁ…しょ、ちゃ」
口付けをしたまま指先で雅紀の細い身体を服の上からなぞると艶かしい声をあげて反応したので思わずぼそりと可愛い、と呟きながらも着ていたスウェットを捲り上げた。
「あ、翔ちゃん、恥ずかしいよ…」
「こんなことで恥ずかしがってたらこの先困るよ…?」
クスクスと笑った俺が雅紀の羞恥心を掻き立てたのか、顔が真っ赤になっている。そんな雅紀の素肌に触れるとくすぐったいのか身を捩り涙目になって俺を見つめてくる。
「感じやすいのかな」
顔をますます赤くする雅紀が面白くて俺はまたそんなことを言いながら雅紀の胸の突起に吸い付いた。
「んも、しょうちゃん、っぁあ」
思わず大声をあげたのが恥ずかしかったのかすぐに口を噤んだ雅紀。
「可愛いよ、好きだよ。」
俺はそれだけを伝えて愛撫に集中するように雅紀の身体に食いついた。