第2章 学生の嵐
「会長、資料ここ置いておきます」
「あー、ありがとう。お疲れ様」
俺は櫻井翔。この学校の生徒会長という地位についている。生徒会長なんて名前だけだと思ってたら以外と仕事があって…。もう時計の針は七時に向かっていた。
「じゃあそろそろ解散ってことで。みんなお疲れ様」
俺がそう言うとそそくさと退散していく生徒会役員達。その中で1年の松本潤だけが机に突っ伏している。
皆が部屋から出たのを確認すると俺は潤に近づき耳をぺろりと舐めあげた。
「っ、なに」
「このサボりめ。終わったぞ」
「あー、お疲れ様です」
欠伸交じりにそう言うと椅子にかけていたブレザーを肩にかけさっさと出て行こうとする潤。
俺はすかさずその肩を掴んだ。
「おい、サボりの癖に俺より早く出て行くなよ」
「あー、もう待てばいいんですよね、はいはい」
潤が仕方なく席に着いたところで俺は散らばっていた資料をかき集め帰る準備を始めた。