第4章 彼と彼女は再会する。
「おっ俺は泣いてねぇからなっ」
「はいはい」
何かこれ、「わっ私は泣いてないんだからねっ」っていう、ツンデレだなこれ。女子だったら可愛く聞こえるんだが・・。
男子は少し私の様子を窺い、腕を組んでえらそうに言った。
「はっ、今日のところは許してやるよ」
「あっそ、」
上からですかー、ハイ。
君に上から言われても威圧感のかけらもねぇわ。
男子は、「ところで、」と私にまたもや話しかけてきた。
「お前、名前は・・?」
「へっ・・・・・」
あれぇ・・?何だっけ。
私ここ数ページも名前まったく登場してないから自分の名前忘れたわ★いっけね★
少しばかり考えて、自分の名前を口にする。
「織戸音 祐依、」
「・・な、何だよ。見た目と名前は女子っぽいじゃねーの、か・・・可愛いじゃん」
「・・・えっ」
こいつ・・。今サラッと恥ずかしい事言った・・。
お前の言動のになんか惑わされねーぞ!!こんなんで恋が始まるとか許さないれすよ??
「な、何言ってんの・・・?」
「は!?そのまんまの言葉だけど」
えええええっ。こいつ、リアルにわかってないのっ!?ツ〇ッターかLI〇Eでそんなこと女子に言ったら玉砕だからね?
言うまでもなく、この男子生徒は童貞だ。
「ど、どうしたんだよ。お前、顔赤くなってんぞ?」
「へっ??」