第2章 膝かっくんと出会って教室直行→
生徒会らしき役員の人が舞台に上がる。
一礼をして、はっきりとしゃべり出す。
「今から、第40回入学式を始めます」
どっと拍手が起こる。
それにつられて、する者もいれば、ダルそうにしている者もいた。
まぁ、ここで「生徒、入場!」とか言いそうだよなぁ。
けど、その学校にはそんなものなどないらしく、校長の話から始まるらしい。
「まず初めに、校長先生のご挨拶です」
おー。でたでた。生徒皆が嫌がる校長の挨拶。ま、校長といえば頭が眩しいのが定番。
リアルでも、二次元でもそうだ。たまにカツラしてる校長いるけどな。
「皆さん、この度はご入学おめでとうございます―――・・・」
うあ~、始まった。
これは昔から嫌だったなぁ。はは。
校長先生、今日も眩しいっす!お疲れっす!!
と、そんなくだらないことを心の中で呟く。
私は、床に視線を落とす。その先には生徒たちの足で埋めつくされており、ダルそうに座ってたり、規則正しくしてたりする様子が見えた。
まぁ、そんなことはおいとくとして。私の視界にすごく鬱陶しく映るものがいるんだが・・・。や、人。
さっきから色んなとこちらちらと見おって。って、隣の男子じゃねぇの。落ち着きないから目立つしやめた方がいいぞ。
てかこいつ・・・朝遅刻して教室入ろうとして「俺大丈夫だよな?」的視線をクラスにおくってたやつじゃん。じゃんじゃん。
てゆーかもう泣きそうになってる。
え?泣く!?ええっ(引)・・・その年になってそれはねーだろ。入学式ビビッてんの!?
「ぶふっ」
思わず笑いがこぼれた。
あっ、やば。先生に気付かれたか??
・・・・・いや、これは多分気づいていない。隣のやつですら。あ、気づく暇もないくらいテンパってる。
ちょっ・・・それ以上テンパられたらこっちが爆笑だから。いやほんと。入学式終わるまでツボになるから。って、もうなってるんですけど。
「・・・・・・・ッ!!!」
肩を震わせて、笑いをこらえる。
あかん。今にも吹きそう。
と、そんな時に号令が飛び出る。
「礼」
気付いて、思わず急いで礼をした。
ふー。危なっ!!おいおいおいおいおい。隣の男子硬直してますけど。うわぁ。
・・・よし。ほっとくか。
無駄な干渉はしないのが私流。
暫く話が続き、入学式がオワタ!じゃなくて、終わった。
さてさて、部活勧誘を受けに行くか。