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ツンデレ男子のトリセツ

第2章 膝かっくんと出会って教室直行→


チャイムが鳴ると同時に入ってくるのが教師というもの。
例えば、「はーい、皆席についてー」とか言いながら入ってくるのが常識。二次元なら有り得る。
まぁ、でも実際の教師と言うものは、無言で入ってくる教師が多い。自分の経験上で、無言じゃなかった教師探すのも困難なくらい。

「って、チャイム鳴ってんのにせんせー来ないじゃん・・」

これはまさかの遅れてくるパターンのやつか。
くっ・・・、その手があったか。

と、そんな事を思っていた矢先、勢いよく扉が開き、先生などではなく、生徒が入ってきた。
ありゃ、遅刻ッすか。乙。

「・・・・・ッッッ!!!!」

その男子生徒は、女子のように頬を赤らめて、「俺、大丈夫だよな?」と、教室中の生徒に目線で問う。
おうふっ。危なー、女子かと思ったー。
その人は、石のように固まったまま、扉のところで静止する。

数秒ほど経って男子生徒が背後から誰かに肩をたたかれた。
誰かって・・・、先生ですけど。あ、ハイ。

「ちょっと君、早く自分の席に着いて、どしたの?」

男子生徒ならぬ赤面生徒は、八ッと我に帰る。

「あ、す・・すいません・・・、だい・・じょうぶです」

そう言って、席を確認しつつ自分の席へと座ろうとする。
・・・・って、おいおいおいおいおーい。マジデスカー。
なななんと!!赤面生徒の隣になっちまったぜ!自分乙!!

ガタっと音を立てて静かに座っていた。
私はそれを横目で見る。

「・・・・」

「・・・・」

会話はない。いたって普通。

緊張した空気が教室をよぎる。
先生はそれに構わず、パンパンと手をたたいて指示をする。
何かそのあれみたいなたたき方、幸せなら手をたたこう♪ぱんぱん♪的な。そんなのは子供番組と幼女だけにしとけよ。

「早速だけど、体育館移動だから出席番号順に並んで先生についてきてー」

そう言い放って廊下にでる。
生徒もそれにつられるように、ぞろぞろと廊下に出る。私もその一人に紛れる。

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

生徒たちの間に会話はなく、足音だけが廊下に響く。

私的には静寂な感じで好きだが。
ぼーっとそんなことを考えていると、いつの間にか体育館についていた。

「あ、じゃあここの二列に番号順に並べー」

自分の番号を確認し、がたがたと音を立てて座っていく。

暫くして、音楽が流れる。
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