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心で繋がって〜失くして気付く重み〜

第5章 あなたの中の私たち





少し落ち着いたところで…
私はモブリットに告げ団服のまま
出掛けることにした。

もう日が少し傾いている。
外出の時間も…もう、僅かだがそんな事気にはしてられなかった。


幸いにもエルヴィンは中央に呼び出され
貴族との食事会と言っていた。
戻ってくるのはまだ夜が深まった頃だ。
それまでには戻るといい、兵団を飛び出した。






私はあの通りの真ん中の大きな噴水まで来ていた。
少し、進めば…あの家が見える。



会いたかった。一目…
姿を見れば大人しく帰るつもりでいた。

震える足で一歩、一歩進んだ。


路地の入り口から…あの家が見えた。
家にはオレンジ色の光が漏れる。

…どうしたら…会えるんだろうか…

家を訪ねる訳にはいかない。
どうしたら…


無力な自分に腹が立った。
結局は…彼はハロルドとしての、人生を選んでいる。



リヴァイだと伝えた日から…
ハロルドは何も変わっていない。
それだけでなく、もう関わりたくないかのように顔さえも見せなくなってしまった。



『…それはお互い様か…』


私もリタに来るなと言われ…逃げ出したのだ。
奪う勇気なんてなかった。
そう思われても仕方ない。


私は諦めてまた噴水の方まで戻る。
もう水は出ていない噴水をただ眺めていた。
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