第5章 あなたの中の私たち
リビングのテーブルを四人は囲むように座った。
リッツが地近くで遊ぶのをリタが
優しい表情で見つめていた。
しばらくするとハロルドがティーセットを取りにキッチンへと立ち上がった。
それを見届けると、リタが静かに口を開いた。
「まだあの人がリヴァイ兵士長だと思っているんですか?」
「はい。」
ジャンの真っ直ぐな返事にリタが俯いた。
「どうして…?ハロルドはやっと
私達の所に戻ってきたのに…」
「ハロルドさんは、初対面のエレンの名前を知ってました。何故だと思いますか?」
「それは…」
「偶然だ」
ティーセットをもってハロルドが話に割り込む。
「あなた…」
「俺は、お前もそのエレンと言うガキも知らなかった。
そして、ハンジの事も知らない。」
エレンの目が見開く。
この事実をまだ、受け入れられないのか
体が小刻みに震えている。
「兵長…じゃないんですか?」
「あぁ。」
その言葉にエレンは大きな音をさせて
椅子から立ち上がった。
椅子は後ろにこけ、入れたばかりの紅茶が
エレンの上の服に溢れる。
「うわっ!あっちぃ!」
リタが急いでタオルを取りに立ち上がった。