第5章 あなたの中の私たち
それから…一週間たってもハンジは姿を現さなかった。
兵団に花を配達に行く日、
リタにはまた散々言われたが…
もう習慣付いたものはなかなか取れず
今週も花を届けに行く。
入り口にはいつものようにジャンの姿があった。
「あっ。ども。」
ジャンが軽く頭を下げる。
「お前は生き延びていたか…。
ほら、いつもの兵長への花だ。」
「あれ?いつもと違いますね。」
「あぁ。もう、忘れてもらう必要も無くなった。」
「はっ?」
いつもならすぐに帰るのだが…今日は気になっていることを聞かなければならない。
「…おい。ハンジは…元気か…?」
「えっ?あぁ…まぁ…普通です。」
「なんだ普通って。
寝ているのか?飯は食っているのか?」
「何なんですか!あんた。
そんなに心配なら会えばいいでしょう!」
「いや…ダメだ。帰る。」
スタスタと足早に帰る俺をジャンは
怪訝そうに見つめていた。