第4章 あなたと最初から
部屋に戻るとモブリットが
紅茶を入れて待ってくれていた。
「お疲れ様でした。」
変わらない笑顔が私を待っている。
机に座り、散乱している書類を少し端に寄せると、そこにモブリットは紅茶を置いてくれる。
一口飲むと…やはり以前と変わりない
リヴァイと淹れた紅茶と同じ味。
『…美味しい。』
モブリットが優しく微笑む。
「私が…紅茶を淹れるのも今日が最後です。」
『はっ?』
何を言い出したのかと驚いて
顔を上げると、
「兵長の残した紅茶は…これが最後です。」
『…そういうことか』
また一つ…リヴァイの残したものが消え去った。
『紅茶くらい、街で買ってくるよ』
それ不可能な事くらい
私もモブリットも解っていた。
この紅茶はリヴァイが街へ出て
自分専用に調合して作ってもらった紅茶だ。
リヴァイ専用なのだから。
「美味しい紅茶が見つかると…いいですね。」
リヴァイの最後の紅茶をゆっくりと
味わうよに飲み干した。