第4章 あなたと最初から
『ジャン…毎週、花を受け取ってくれてたんだね。』
「……気づかれましたか。」
『エルヴィンがね…。
ハロルドは毎週来るのか?』
「はい。……兵長は…早く自分を
忘れてほしいと願っていると…そう言って。」
『ハハ…あんな事されたら忘れられるわけが
ないのにな…あの男も残酷だ。』
「ハンジさん…顔を見てきたらどうですか?」
『………………』
ジャンはシーツを顔まで被った。
「俺なら大丈夫ですから…」
本音と強がり…両方が混じっているのは一目瞭然だ。
ジャンは私の幸せを願ってくれている。
『明日…行くとするよ。
今日は…ジャン、君の側にいさせてくれよ』
そう笑うとジャンからは大粒の涙が流れた。
「ハンジさんっ…俺っ…生きてて良かったっ!」
…若干15歳。
未来に希望をたくさん背負っているだろう。
君は私なんかを庇って死ぬには
勿体なさすぎるよ。
ジャンの髪を撫でる。
汗からか返り血からか…ごわついた髪が
自分とよく似ていた。
いつも、きめ細やかなサラサラとしていた
リヴァイのものとは大違い。
そう、比べてしまう自分に笑いが出てしまった。