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心で繋がって〜失くして気付く重み〜

第4章 あなたと最初から



『モブリット…』

「分隊長あなたも処置が必要なはずです。」


『!!!!』

その場にいたジャンやアルミン、エレンが
私の方へと視線を送る。

私は無意識にズキズキと痛む左腕に手をやった。
隠せると思っていたが…モブリットには通用しなかった。

左腕の骨折。
そう言われ、不自由なほど包帯で巻かれてしまった。


『全く…モブリットは。
大丈夫だよ。これくらい。』

「兵士の怪我は命取りになりかねません。
分隊長がブレードを持てなくなると困ります。」

『ハイハイ。』


軽く返事を返すが、もう左腕には痛みなんてなかった。
気付いてもらえなければ一晩、あの痛みに耐えなければいけなかったのかと思うとゾッとした。





その後、自由時間となった兵士達は
家族の元へと帰ったり…生きて帰った事を喜ぶ盃を交わす者もいた。

私は医務室で、スヤスヤと眠るジャンの側に寄り添っていた。


ジャンの腕は10針以上も縫うほどの大怪我で…
この後も細菌などが入らないように
注意が必要なのだと救護班から申し受けた。

『全く…こんな怪我をしたまま私を助けて…
君が死んだらどうするんだ。』


ソッと触れるとジャンの眉がピクッと動いた。
そしてゆっくりと目を開けた。


『やぁ。気分はどうだい?』

「ハンジさん…!?」

『そんな驚かなくて大丈夫だよ。
水だけど飲む?』

グラスを渡すとジャンは、そのグラスを手に取る。
グラスを握る手が僅かに震えている。


『怖かっただろ。悪かったね…
でも、助けてくれてありがとう。』



その言葉にジャンは俯き嗚咽を漏らした。
「うぅっ。くっ…ハンジさんっ…


生きてて良かった…っ。」


…そうだ…生きてて良かった。
本当に。
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