第4章 あなたと最初から
私はリッツに手を振りながら
来た道を引き返していた。
そして、彼の店に完全に背中を向けると
大きな声が私を呼んだ。
「ハンジっ!!」
いた驚きのあまり、勢いよく振り返った私に
ハロルドの姿が飛び込んでくる。
「死ぬんじゃねぇぞ!」
私は涙を堪え、笑顔で片手をあげた。
『ハンジよ…
死ぬなよ…』
最後の日。彼に言われた言葉。
そして…また、言ってくれるのか。
私は幸せ者だよ。
兵舎へ戻ると、何やら深刻そうな兵士たちがいた。
『何の騒ぎだ?』
近くにいたアルミンに事情を聞くと…
アルミンの表情もやや強張っている。
「ハンジさん…明後日の壁外調査なんですが…
シガンシナ区に行くそうです。」
『シガンシナ!?無茶だ。』
「僕もそう思います。カラネス区から
迂回ルートを通るにしても1日では帰ってこれません。
それだけの物資も…犠牲も必要となる。
エルヴィン団長は何を考えているのでしょう!」
『わからない。私は話をしてくるよ!』
勢いよく走り出し…
エルヴィンの執務室をノックする。
そこには何やら考え事をしているエルヴィンの姿があった。