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心で繋がって〜失くして気付く重み〜

第4章 あなたと最初から



俺は見てしまった。

あの男が…妻と言った女性はきっとハンジだ。


だから…なんだと言うんだ。
俺には妻もいる、子供もいる…

なのに…なぜ…胸が痛むんだ。

…わからない。


「…チッ…」


またこめかみの辺りがズキっと痛む。
押さえながら店内へと入ると
リタが心配そうに俺の顔を見ている。


「痛むの…?」

「…いや。大丈夫だ。」


「顔色が良くない。休んで。」

「あぁ…」



家へと戻り椅子へと座る。
大きく溜息をつくと幾分か楽になった。


「…ハロルド…無理はしないで。」


俺の目の前に座り優しく手を握るリタ。
その目は…何も知らないでいてほしいとでも言いたそうだった。




『俺は…向日葵のように咲いていた奴を知っている。』



なぜ…そんな言葉が出たのか…
俺にも解らなかった。

靄がかかったようにスッキリしない脳内。
何処かで…笑っている誰かがいるような気がする…

だが、結局は思いませないままだ。


「パパ?大丈夫?」

心配そうに覗く我が子の髪を撫で
抱きかかえると、スリッと俺の頬に
自分の頬を擦り付ける。



…大丈夫だ。俺の居場所はここだ。


そう何度訴えかけても
ズキズキとした痛みは取れそうもなかった。
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