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心で繋がって〜失くして気付く重み〜

第3章 あなたの生存確率


私は欲しくもない花を買って
それをジャンに手渡す。

ジャンはさっきから無言だ。



『ありがとう。きっとリヴァイも喜ぶ』

私は彼にわざとらしくお礼を伝える。
彼は無言で頷いただけだった。


『私はハンジ・ゾエ。
えっと…君は?』



本当は知っている。
報告書を作成する時に調べ尽くした。


「ハロルド・ルークスだ。」


「ハロルド……」

ジャンの声が聞こえた。

この男の死亡は確認されていない。
実際にこの世に生がある人間だ。

だが…本人の確認が取れるものは何一つない。



今、確信するのは
リヴァイ本人が目の前にいるという事実だけだった。



『ハロルドか。子供は何て名だい?』


「リッツだ。3歳になる。」


『そうか…かわいいな。』



そして…この子供。
金髪は母譲りと偽るつもりか…
何一つ…このハロルドとは似ていない。

当たり前なのだけどな。


リヴァイの子供ではないのだから…。



「また水を汲みに行く。
あんたらも兵団に帰るんだろう?」

『あぁ。途中まで一緒にどうだい?』

「別に構わんが…」





ハロルドが一度家の中に入ったのを確認して
ジャンがこちらに耳打ちをした。


「あれっ!兵長ですよね!どうみてもっ!
話し方も…声も何もかも…やべぇ…」


『だろ?あれは…リヴァイさ』


胸が痛かった。とてつもなく。
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