第7章 あなたの帰還
「…なぜ生んだ。」
リッツの前で言うのは心苦しいが知っておきたい。
「あなたが調査兵団だったから。」
その言葉に俺もハンジも目を見開いた。
「明日も解らないこの命だとあなたは言ったわ。
無駄死にはしたくないし…させたくない。
命は一つ、どんな命も無駄なものはないと。
…なら、お腹に宿った命は無駄じゃないと思ったからよ。」
「…何故連絡しなかった。」
その言葉にリタは顔を歪め俺に笑いかけた。
「連絡したら…側にいてくれたの?」
それはリタ自身が答えがNOだと解っていたからこその質問だと…解っていた。
だから、事実連絡しなかったのだろう。
それに、リタは突如として姿を消した。
今考えれば勘当されたのだと理解ができる。
「あなたの活躍はいつも見てた。
あれが父親だとリッツに言ってた。ごめんね。」
『君はリヴァイをどこで保護してくれたんだ?』
その言葉にリタは少しだけ黙った。
「壁から落ちてきました。」
「死んだかと思ってた。あんな高いところから…。
顔を見たらリヴァイさんだったし、慌てて…。
そしたらあなたは私の手を掴んで、彼女の名前を呟いていた。』
……ハンジと。
リタは笑う。目を細めて青色を透明にさせて。
「目が覚めたらあなたは、忘れていた。
ハンジさんの事も。調査兵団の事も…
だから…一緒にいたくて…ごめんなさい。」
『リタ。君を責めたりはしない。
私もきっと同じことをしていた。』
ハンジの言葉にリタは涙を流していた。
その肩に、そっと触れると
リタは俺の胸に飛び込んで泣きじゃくった。