第7章 あなたの帰還
それからは自然の流れだったと思う。
近くの宿を借り俺とリタは一夜を共にした。
その時にハロルドの事も聞いたような…。
ベッドに座りシャツを着る俺の背中にリタは話しかけた。
「あなたって、見た目によらず繊細に女性を抱くんですね。」
「…心外だな。
当たりくじだと思えよ。」
そう言うと俺の後ろでリタがクスっと笑った。
「また…会えますか?」
いつの間に近付いていたのか
俺のシャツの裾をくいっと引っ張った。
俺は振り向かず、小さくあぁ…とだけ返した。
その後…王都の定例会がある度に
リタとは会ったが…抱いたのはあの日が最初で最後だった。
…惚れていた…と言うには違う感情だった気がするが
今となっては解らない。
ちょっと待て…。
ここで俺は現実に戻された。
俺はエルヴィンの部屋へと急いだ。
ノックもせず勢いよく入ると、エルヴィンは、来ると思っていたと笑った。