第7章 あなたの帰還
「…そんな顔をするな、リヴァイ。」
リヴァイはまた舌打ちを打つとエルヴィンの方へと近付いた。自分の机に手をつけ体を前へと乗り出す。
エルヴィンの胸元を掴むとその手に力を入れた。
「てめぇ…何を隠してやがる。」
エルヴィンはリヴァイの手首を掴むとそっとその手を離させた。
「リタ・ウォーレス。
私も調べるまでは気付かなかったよ。」
「あっ?」
「ハロルド・ルークスは六年前のウォール・マリア陥落の際…死んでいる。
死亡さえ確認されていないが…な。」
「おい。話が読めねぇ。」
「リタはウォール家の娘だ。貴族の娘だったんだよ。
君が初めて抱いた娘…って所かな?」
暫しの沈黙が2人を包む。
リヴァイら軽く目頭を押さえなんとも言えない頭痛に襲われた。
「…心底惚れていたではないか。リヴァイ。」
忘れていた何かを思い出した気分だった。
そう…あれは確かリヴァイが兵士長に就任して間もない四年ほど前…