第7章 あなたの帰還
「あぁ…ハロルド…」
その言葉にリヴァイは、否定もせず
リタへと近付きエルヴィンの横に並ぶ。
一歩前へ出るとリヴァイは、リタの頬から流れる涙を親指ですくった。
私の胸が小さく痛んだ。
他の女に触るリヴァイ…それは見たくはない現実だ。
「泣くな…リタ。」
ゆっくりと頭に手を伸ばしそっと引き寄せ
リタをきつく抱きしめた。
その様子を私とエレン、ジャンは何も言わずただ見ていた。
「俺は…俺の居場所に戻る。
リヴァイとして…。お前には感謝している。
…ありがとう。」
「……っ。行かないで…お願い…」
すがるリタをリヴァイは優しい目で見ていた。
そして、そっと額にキスをした。
「リタ。リッツが泣けば…兵団に遊びに来い。
いつまでも父親代わりにはなってやる。
…だか…長いこと待たせた女がいる。
俺はこれからその女に…待たせた分
返してぇことが山ほどある。」
「あぁ…あぁぁ。」
力なく崩れるリタを私はただ見ていた。
「リタ。」
エルヴィンが優しい声でリタに話かけた。
「調査兵団になくてはならない兵士長の保護。
心から感謝する。」
団長として…放った機械的な言葉。
その言葉を聞いてリヴァイは私たちの方へと歩みを進めた。そして、私を見て視線を外した。
「帰るぞ。…ハンジ。」
『えっ!?待って…』
ただこれを見せるためだけに私たちも連れてきたのか?
リヴァイの考えはよく解らない。