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心で繋がって〜失くして気付く重み〜

第5章 あなたの中の私たち




「紅茶がうまかったくらいでお前は泣くのか。
面白い女だな。」

『違う…。

ハロルド…君が作った紅茶は…
リヴァイの物と同じだったからだ。』


「…あ?」


不機嫌そうに眉間のシワを寄せる。


『私は…リヴァイが紅茶好きなのを知っていた。
だから、ハロルドに頼んだんだ。

リヴァイの可能性があるあなたなら
きっと、おいしい紅茶を買ってきてくれるって。』


この事実を聞いて…頭痛がするのだろうか
ハロルドは視線を下へとずらし、小さく舌打ちをした。

まだ…受け入れてもらえないのか。


「クソッ…頭が痛ぇ…」

拳に力を込めその痛みに耐えているようだった。
ハロルドがどのような状況で頭痛がするのかは
私には解らない。

無理に記憶を押し付けてもいけないのかも知れない。


『…リヴァイ。』


その名前をそっと呟けば
彼は目を見開き、私の方へと顔を上げた。


『ハロルド…紅茶、美味しかった。

また。会おう…』



一目見れたらそれで…良かったんだ。
彼は…リヴァイはハロルドとして生きていくんだ。


その場に立ちすくむハロルドを背に、私は歩き出した。
絶対に振り向かないと決めていた。



…もう泣きたくなんてないから。
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