第1章 ~PROLOGUE~
海side
噂を辿ってきたものの、本当にお二人に会えるとは、思わなかった。
千鶴様は、綺麗な女性になられたし、雅紀様も、上手に育っていた。
懐かしい香り。
本当に懐かしい。
もう、一生会えないと思っていたなに、まさかもう一度会えるとは、
しかし、残念な事に二人は記憶がないという。
それだけ、村が滅びた事がショックだったのだろう。
空も、それを聞いたとたん残念そうな悲しい目をしていた。
海「あの、俺達をここに置いてくれませんか?」
土方「はぁ?」
海「お願いします。」
やっと、二人にあえたんだ。
もう、絶対に手放さない。
これからは俺達が守っていくんだ。
空「…お願いします。」
また、あの時みたいに後悔したくないんだ。
大切な人を守れなかった。
もう、あんな思いはしたくないんだ。
近藤「いいんじゃないか?」
土方「近藤さん!?」
近藤「彼らが嘘をついているとは思えない。それに、雅紀君達を探してここまできたんだ。どうだ?隊士として、ここに置くのは」
土方「なっ……、はぁ~。本当にあんたは、甘すぎんだよ。」
……ってことは、
近藤「じゃ、海君、空君。隊士としてだがそれでいいかい?」
海、空「はいっ」
こうして、俺達は新選組の隊士となった。