第1章 ~PROLOGUE~
雅紀「左之にぃー!!居る?」
原田「ん? 雅紀か?どうした?入って来ていいぞ」
っと、言う声と同時に襖が開いた。
雅紀「えっと…千鶴おねぇちゃんが、左之にぃが僕を、運んで、くれたって、聞いた…から」
原田「あぁ。その事か。お前は、大丈夫なのか?」
雅紀ーコクン
原田「そうか。なら良かった。 そういやーお前、昨日に庭に誰か隊士じゃねぇ奴が居たんだがしらねぇーか?」
そう問われて、僕はあの日の事を、思い出した。
それは、土方さん達が大阪に行っていた時、総司と感じた、奇妙な気配。 ーーやっぱり…
沖田「へぇー。左之さんもか… その人の顔はみたの?」
原田「うお!!? そっ、総司。脅かすなよ。 いや。顔を見てやろうと思ったんだが、油断してる隙に、逃げられてな。」
びっ、びっくりした…
いつから、居たのだろう。
原田「…ん? おい待て総司。俺もって事は総司も見たのか?」
沖田「いや。見たって言うか、土方さん達が大阪に行っていた時、雅紀君と隊士とは違う気配がしたのを、感じてね。 僕達の勘違いではなさそうだね。」
すると…
ーカタッ
普通の人では、聞き逃してしまうほどの、小さな音がした。
雅紀、沖田、原田「っ!! 誰/だ?」
ーバアン
勢いよく近くにいた、総司が襖を反射よく開けたが、もうそこには誰も居なかった。
そこには、いつもの廊下と目の前に廊下があるだけだった。