第1章 ~PROLOGUE~
??「よさんか、3人とも。
すまないなぁ、俺は新選組局長の近藤勇だ」
近藤「そして、こちらが山南君。そして、トシ…いや。土方君で…」
土方「…近藤さん。何で、そんな色々教えてやってんだよ」
近藤「そうか?…ごほん。では、あらめて本題に入ろう。昨夜の話を聞かせてくれ。」
斎藤「…はい。昨夜、京市中を巡回中に隊士達が、不逞浪士らと遭遇し斬り合いになった後、浪士らを斬り伏せましたが、その折り「失敗」した様子を、目撃されています。」
千鶴side
昨夜のあれは、やっぱり見ちゃいけないものだったんだ。
千鶴「わ、私なにも見ていません!!」
永倉「あれ? 総司の話ではお前が、隊士共を助けてくれたって話だったが…」
沖田「ーニヤッ」
千鶴「ち、違います。浪士達から逃げていたところを新選組の人達が、助けてくれたっていうか…」
永倉「じゃ、隊士共が浪士を殺しているのは、しっかり見ちまったわけだな?」
千鶴「…あっ!」
もー、私のばか。
何で、言っちゃったんだろ…うぅ(泣)
沖田「ほら、殺しちゃいましょうよ。口封じするなら、それが一番じゃないですか」
千鶴「そんな…」
近藤「…総司。そんな、物騒な事を言うな。お上の民を殺してなんとする。」
永倉「けどよ、こればっかは、大義のためにも、内密にしなきゃ、なんねー事なんだろ?新選組隊士は、血に狂ってるなんて噂が立っちゃあ俺らの、隊務にだって、支障が出るぜ?」
原田「総司の意見にも、一理あると、俺は思う。…まぁ、俺は土方さんや近藤さんの意見に従う」
藤堂「俺は、逃がしてやってもいいと思う。こいつは、別に、あいつらが血に狂った理由を知っちまったわけでも、ないんだしさ」
…理由?
何か、特別な理由があるのだろうか?
土方「平助。…余計な情報をくれてやるな」
藤堂「あっ、やべー…」
沖田「これで、ますます君の無罪放免が、難しくなっちゃったね」
千鶴「うっ」
永倉「男たるもの死ぬ覚悟くらいできてんだろ?お前も諦めて腹くくっちまいな」