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【ガイ】あの日のキミは【NARUTO】

第4章 ++たくさんの不安に堪えていた++


「あなたが遠くに行ってしまって…二度と帰って来ないんじゃないかと、思って…」
「アレス、それは心配ないと、何度も…」
「あなたは前に言ってたじゃないの!忍の生き様は、死に様で決まるって!!」

……確かに前の飲み会の席で言ったような気もする。アレスはそれをしっかり聞いていたのか。

「忍の矜持を、私は理解するべきなのかも知れない…でもガイは木の葉の忍以前に、私の夫なの!この子の父親なの!」

言われて、オレは口篭もる。
確かに一般人のアレスには、忍の生き様は理解し難いだろう。アレスの前で口を滑らせたオレの配慮が足らなかった。

ひとまず落ち着かせるのが先決だと、オレは力を強めてアレスを抱く。

「分かっているとも。オレには大事な家族がいるんだ。オレが守っていかなければならない、ふたつの命だからな!」
「…そうよ。もうガイの命は、ガイだけの物じゃないんだから」
「どんな任務でも、必ず生きて帰ってくる。約束する」

微笑んでキスをすれば、アレスはくすぐったそうに肩をすくめて、優しく返してくれた。

「…困らせてしまって、ごめんなさい」
「いや…」

オレの方こそ、アレスを不安にさせて申し訳ないと思う。
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