【FAIRY TAIL】信じることを忘れた少女『六魔将軍』
第2章 * 六魔将軍(オラシオンセイス)*
~3,闇ギルド~
その後は、その人の名前を聞いたりしていた。
知ってたんだけどね。
名前はコブラ。蛇の名はキュベリオス。
私が魔導士だと、そして何処とギルドにも入っていないということで、敵ではないと感じたそうで。
まぁ、私も元々戦う気はなかったし、どちらかといえば知ってる人で安心した。
そして今は
コブラ 「俺らのギルド、来てみねぇか?」
勧誘中。
でもギルドに入るわけじゃなくて、見学というほうが近いだろう。
私はそれでもいい、本心、むしろそうさせてください。
私はコブラのその言葉にコクンと頷いてみせると、コブラではなく、キュベリオスがパァァと明るくなった気がした。
多分それに気付いたのであろうコブラは、キュベリオスをそっとなでると「珍しいな、キュベリオス。お前が他人を気に入るなんて。」
と言っている。
へ~そうなんだ、と思いながら、私は木の下に置いていたカバンに手をかけた。
嬉しいことに私のカバンもこの世界に来ていて、白色を基調にした斜め掛けのカバン。少し大きい緑色のリボンがボタンになっていて、その中には私が好きな本が二冊と、すごいことに携帯。新型のスマートフォンだ。
そしてメモ帳や筆記用具。それくらい。
私はそのカバンを持って立ち上がる。
コブラも同時に立ち上がった。
そして私とパッと目が合うと、”ついてこい“とでもいうような目を向けてきた。
私はその通りにする。
そしてコブラの横についた。
コブラ 「お前、名は?」
急にコブラが尋ねてきた。
私は正面を向きながら次々と質問に答えていく。
レイ 「レイ。好きな呼び方でいいですよ。」
コブラ 「そうか、年は?」
レイ 「……17。」
コブラ 「…意外だな、もっと上かと思ってた。」
レイ 「別にどう思われてもいいんですけどっ。
コブラさんは?」
コブラ 「19だ。こんなんでも一応…な。」
レイ 「そうですか、意外ってわけでもないですね。」
コブラ 「そういう返答をされた覚えがねぇなぁ」
ハハハッとコブラは笑う。
へぇ、こんなに笑うんだ、『六魔将軍』。