第5章 喧嘩…?
その感触が同じところをうろうろする。
ゾワワっと鳥肌が立つ。
や、やだ…!怖い、怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!!
「こたっ…やだ!!怖いよ!離、して!!」
「嫌だ。…じっとしてて。痛くしないから」
嫌っ…。こんなの、琥太郎じゃないっ!!
「離してって、ば!!!」
「っ?!、」
幸い、腕は掴まれてなかったので、琥太郎の肩を思いっきり押した。
予想外だったのか、すんなり離れる琥太郎。その隙に起き上がり後ずさる。
「はぁ、はぁっ、……ぅ」
「!!っゆ、由紀乃…ごめんなさ……」
伸びてくる琥太郎の手。
恐怖故に、それをパチッと叩いて拒絶してしまった。
……すごく、怖かった…。琥太郎が琥太郎じゃないみたいで、すごく……。
「ごめっ、ごめんなさいっ。傷つけるつもりじゃ……っ」