第2章 気づけばいつも隣に
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家に着くとすぐベットに体を預けた
疲れからか急激な眠気に襲われ、意識が遠のいていった
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お父さん、お母さん……
どこ?独りは嫌だよ
悲鳴が聞こえでも振り返ることなく前だけを見て走る、素足は擦り傷だらけだが痛みを感じる余裕なんてなかった
ただ必死に走った
ボロボロの体は思うようには動かず
慌てて近くの茂みに身を隠した
『ッハァ…ハァ…ッ!!』
数人の足音が近付いてくる
口元に手を押し当て、息を殺し気配が去るのを待った
が、無情にも気配は段々近付いてくる
ソラは適わないとわかってはいたが、気休め程度に落ちていた木の枝を握り締め、そのときを待った
ガサッ
「おい!大丈夫か?!」
『ッ!!』
相手が見えた瞬間、持っていた枝を突き立てた
「落ち着け!敵じゃない!」
敵ではない、と言ったがか手には武器が握られていた
頭が真っ白になった
───殺される─────
『ッ!…ハァ…夢か…あんな昔の夢を見るなんて…』
何かいやな予感がした
また大切なものを無くしてしまうような