第2章 気づけばいつも隣に
『久しぶり』
「ソラか、元気そうだな」
暗部の面を付けたままでも、それが誰なのかはすぐにわかった
その声、後ろ姿、いや気配だけでも互いを認識できるほどの付き合いだ
そして互いに面をとり素顔をさらす
『もう帰り?最近見かけなかったから少し心配してた』
「長期任務で里外にでていたんだ、ついさっき戻ったところだ」
ほんの一二ヶ月の任務、暗部には消して珍しいことではない
『ね、ひさしぶりに食事でもどう?…あ、ごめん、疲れてるものね、「いや、俺もひさしぶりにいくか!」
『本当に大丈夫なの?』
「ああ、一度帰るから、家で待ってろ」
本当は疲れているだろうに
ふっと和らいだ顔で頷いてくれる
やはり彼は優しい
『ふふ、りょーかい』
──────────
「久々だな、暗部に配属されてから」
『本当ね、私も任務で里の外にいたし』
彼の名はうちはイタチ
共に暗部に身を置いている、彼とは幼なじみでもある
「どうだ?久しく会わなかったが変わりは無いか?」
『ええ、イタチは?あ!そういえば弟君がアカデミーに入ったんだって?優秀だそうじやまない?流石はイタチの弟ね』
「あいつは優秀だが、俺とは関係ないさ」
『謙遜するのね…貴方はもう暗部部隊長、時を同じくしてな入隊した私より、実力は上でしょう?』
「お前には特殊医療忍術がある、そういった面ではお前には適わん」
確かに、私のもつ血経限界は医療にも応用できる能力を備えている
『あれはまだ実用出来ない、もっと使いこなせなくてはね』
「…そうか、頑張れよソラ」
楽しい時間はあっという間だった、たわいもない話をし家路に着いた