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糸車

第4章 存在


互いに話し疲れて、徐々に互いに口数が減ってきた。
僕は彼女の指を見つめ、彼女は空を見つめていた。

夕日が彼女の顔をキラキラと照らしている。

「……なんだか、眠くなってきたみたいだ。」

差し込んでくる陽の光と、彼女がそばにいるという心地よさで、僕はだんだんと微睡みはじめた。

昨夜のように深い穴に落ちる感覚なんかじゃなくて、柔らかいものに包まれていくような感覚。

そうですか、と彼女は呟いて、赤子をあやすかのように僕の手を定期的なリズムでポンポンと叩いてくれる。

瞼が重くなっていく。
だんだんとその重みに抵抗出来なくなっていって…。

おやすみなさい、と聞こえた気がした。
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