第3章 綻び
鼻歌を歌いながら寝具を片付けている彼女。
「ねぇ…あの。」
「どうかされました?」
まだ完治していない、頭が痛いんだ、もう少し休ませてくれないか、そう言いたくなる。
「…半兵衛様?
あ!朝餉なら準備してありますよ。
秀吉様に回復したと伝えておいた方が良いと思います。」
彼女の言葉に、さらに頭が重くなった。
違うんだ、食欲はないんだ。
回復だってしていないんだ。
僕は。
彼女の目に僕はどう映っているのだろうか。
回復したように見えているのか?
どうして、わかってくれないんだ?
もう何も言う気にならなかった。