• テキストサイズ

紫の花が咲く頃に

第3章 私と彼はただの幼馴染です。


「紫原君が何か言ったんですか」
「そ、そうなんだ!!聞いてくれるか白銀!!」
 若干泣きそうになっている先生に引きながらも、あの問題児が今度は何を言い始めたのかと頭が痛くなった。
 あの、幼稚園入園以来彼との壮絶な幼馴染としてのスキルは、普通では味わう事はできないであろう。幼稚園のときは、クラスは一クラスだったためずっと一緒にいることはできたが、小学校ではそうもいかない。一年生で、離れたクラスに泣く彼を何とか言いくるめ落ち着かせるところから始まり、行きと帰りは一緒という約束を守る事早6年たった。春のクラス替えで違うクラスになるたび暴れる彼のその光景が行事の一環のように皆に理解されるようになったのは何時からだったか。毎度泣かれて暴れられては困ると言われ、彼を説得したのも今では良い思い出だ。結局、最後の学年である今年は同じクラスにしてくれた先生方には本当に申し訳なくなってくる。昔から背の高い彼がバスケに誘われ、その才能を開花させたのは当然だったのも知れないが、それを続けさせるために私が練習を見に行き、帰る時間まで待っているという約束もさせられたときは、さすがに頭を抱えた。
「あきが約束守らねーなら、俺、バスケなんてしねーし」
 そういった彼に、チームメイトと先生が焦って私に頼みこんできたときはこっちの方が焦った。なぜ、こんなにも彼に懐かれてしまったのか。
/ 27ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp