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紫の花が咲く頃に

第2章 安易な約束はするべきではありません。


「いや~!!昴琉といっしょにいるんだ~」
 帰る時間になり、母が迎えに来てくれた。
「あ、あつし君。わたし、かぁさんむかえにきたからかえるよ?」
「だめだし。いっしょにいるんだ~」
 そう泣き叫ぶ姿は、怪獣のようで、先生もアタフタしていた。先生に怒られても泣かなかった彼が泣いているのだ。誰だって驚く。
「何泣いての?敦」
 綺麗な紫色の長い髪のお姉さんがいつの間にか来ていた。
「かあちゃん・・・」
 涙をポロポロ零しながらその女の人をあつし君は母と呼んでいた。
「あつし君のお母さん?」
「うん」
「あら、あなた、昨日敦を庇ってくれた子だね。昨日はどうもありがとう」
「いえ、たいしたことじゃないです。あの、あつし君、ないちゃって、でもわたし、かぁさんとかえらないといけないから」
「ん?しっかりした子だね。敦、いつまでもないてるんじゃないよ。ほら、手離しなさい」
 ハキハキとしたあつし君のお母さんはあつし君の手をあっさり離させた。その瞬間、泣き声はより一層大きくなっていた。
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