第1章 主人公sid
その飲み会で酔いつぶれた私を、私の部屋まで連れて行き、送りオオカミになったバンビと私は、今では『友達以上恋人未満』な関係なのである。
友人たちは、私たちは付き合っているとか思っているかもしれないが、そんなことはないはずだ。だって、シカマルから言われていない。『好き』の言葉も『付き合ってくれ』の言葉も。
だけど、今のあいまいな関係は心地よくて、ずっと一緒にいたいと思うのも確かだ。それに、シカマルは木の葉では旧家の奈良家のお坊ちゃまで跡継ぎ様だ。そんなそぶり一切見せないが。だから、これ以上踏み込んではいけないことも理解しているつもりだ。私だって忍だ。お家大事が分からないわけでもないし、我儘いえる歳でもない。結婚適齢期なのだ。死んだ両親が生きていたら心配してくれているかもしれないが、その両親ももういない今は楽にくらしている。それだけが救いだ。