ペリドットの向こう側【アルカナファミリア・デビト】
第1章 自棄酒
「デビトー次何処行く?」
「あー?まだ飲むのかよ」
「飲み足りないんでしょ?」
先ほどまで居たバルは閉店。
デビトはまだ飲み足りないからと店主にいつもは胸に仕舞われている銃を向けてまで我侭を言っていたが結局追い出された。
「ンな足取りで何処行くんだよ」
「とりあえず、海岸」
私は飲み過ぎてデビトに支えてもらって歩くのがやっとの状態。
私の腕はデビトの首にまわされて、デビトは私の腰を支えている。
空いた手にはワインボトル。バルで我侭を言ったデビトが店主からこれをやるから帰れと言われたのだ。
その場でコルクをあけて貰ったワインボトルからは歩く反動で少し零れるワイン。
「ニコラ、ちゃんと歩けよ」
「うぃーっす」
私は自分のほとんどの体重をデビトに掛けてそのワインボトルから直接ワインを飲みながら歩く。
味なんてもう分からないけど、飲みたいから飲むのだ。
デビトに引かれながらワインを飲んでいた。