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とある新世界の本屋さん

第3章 もう、泣きそうです。


それから数日後の昼下がり、ハルヒは、店内にあった、"異世界への干渉"というなんとも胡散臭いオカルト本を読んでいた。この類の本を読むのは、もう5冊目になるが、まあ、まどろっこしい。結局のところ、結論なんて書いてやしない。なら、本になんてするなよと本気でキレそうになる。


今、グレースさんは、いない。昨日の夜、出かけてくる、と言ってどこかへ行ってしまった。見分色の覇気で、この島にいないことは分かるのだが。最近、グレースさんは、どうも商売の市場を広げようと動いているのか、出かけることが多かった。だが、ハルヒは、店をまかせてくれることが単純に嬉しかったので、別に気にしてなかった。


そう、なぜこんな日にグレースさんがいないのと号泣しそうになるなんて、ハルヒは露とも思っていなかった。




ハルヒが、本を読みながら舟を漕ぎはじめたころ、事件は、突然起こった。


ドビュン、ヒュン!、ヒュン!、フッフッフッ!!、バササササ、ヒュン!、ヒュン!


異常なほどの風切り音と特徴的な笑い声、羽の音が、街の"声"に混じって、だが圧倒的な存在感を放ってハルヒの頭の中に響く。

ハルヒは、ハッとした。異常、あまりに異常なほど大きな覇気の塊がハルヒの方へと猛烈なスピードで向かってくるのを感じる。


間違いない。彼だ、ドフラミンゴが来る!!!


しかし、なぜ!? ・・・・・まさか、あの黒尽くめの男が・・・・・。

ハルヒの脳裏に先日、ぼったくった男の顔が浮かぶ。
頭のなかで、警告音が鳴り響く。


逃  げ  ろ   !!!!


恐怖ですくんでしまっている足を叱咤しながら、ハルヒは居住スペースのドアノブに手をかける。が、遅かった。


バンッ!!!!   カランカランッ


扉が開いた瞬間、ドッと店のなかに殺気が流れ込む。そして、間髪入れず、空気が震える。ハルヒの体中に寒気が走った。


覇  王  色  の  覇  気  だ。


朦朧とする意識のなか、気絶しそうになるのをハルヒは、なんとか耐えた。

















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