第1章 私の脳内回路はショート中
「キャハキャハキャハッ。あんた、新入りー?」
ハルヒの腕を掴んだのは、金髪のケバい化粧をした、ぼいんな女だった。今さらなことだが、この世界の住人は非常に特徴的な笑い方である。そして、女は大抵、美人だ。実際に目の当りにすると、ツッコミどころ満載である。
「いえ、私、ちょっと「アッラァーン?赤髪の女なんて珍しいじゃないのぉ。アタシのお客、とらないでよねぇ?まあ、小娘にオとせるような客、アタシには、いないんだけどねぇ?」
なんともネチッコイ女が横から割り込んできた。そして、この女のなかで、ハルヒは商売敵の娼婦になっているようである。人の話を聞けよっ!!!
この世界は、自分勝手な人ばかりである。
ハルヒは、いい加減もう、脳内回路がはち切れそうだった。しかし、娼婦たちの追撃は止まらない。
「アッラァーン?新入りのくせにぃ、アタシをシカトする
なんてぇ、態度デカくなぁい?」
「いえ、そんなつもりは全く「キャハキャハキャハッ。姉さん、顔がこわいー。皺が増えるよー?」
「アッラァーン?アタシよりちょっと若いからってぇ、何言ってんのぉ?化粧がケバいだけの女のくせにぃ。」
「キャハキャハキャハッ。お肌がピチピチじゃないと、化粧も上手くのらないよー?」
ハルヒは、現在、娼婦のバトルに巻きこまれている。というよりは、もう部外者である。彼女たちからハルヒに声を掛けてきたのに、ほとんど会話も成り立たず、それ以後、放置とは、なんとも酷い話である。
別に娼婦のバトルなんぞに加わりたい訳ではない。早くこんな場所から逃げ出したいのだが、今だに金髪女に右腕を掴まれたままなのである。
ハルヒは、先程から娼婦街特有の臭いとネッチコイ女が吸っているタバコの煙で、目と鼻へのダブル攻撃を受けている。耳からも攻撃を受けているのに、娼婦たちは容赦がない。
ハルヒは、いろんな意味で泣きそうだった。そんなハルヒに追い打ちをかけるような声が後ろから聞こえてきた。
「オイ、ここに赤い髪の女が来なかっ・・・・っているじゃあねーか!!!あ、オイ!!!待て!!」