• テキストサイズ

とある新世界の本屋さん

第1章 私の脳内回路はショート中


ハルヒは、遠くに、しかしハッキリ聞こえる男たちの声を聞きながら、懸命に街の大通りを走っていた。昼時だからか、あちこちからいい匂いがする。お腹が元気に鳴るが、今はそんなことに構っていられなかった。

街の人混みに紛れれば、すぐに撒けるだろうと思っていたのが甘かった。思った以上に人が多く、なかなか奥へ進めない。

そして、約50秒前まで確かに失神しかけていたはずのゲロ野郎は、聞こえてくる声を聞く限り、ピンピンしている。
ゲロ野郎の声が、耳に入ったときは、かなり驚いた。

復活、はやすぎでしょっ!!!!

だが、ハルヒは、妙に納得できた。
ここは、ワンピースの世界である。ワンピースのキャラクターは、読んでいるこっちがツッコミたくなる程、タフである。きっとゲロ野郎も例外ではないのだ。

ドンッ!!

「おい、女、どこ見てやがる、気ぃつけろや。」

後ろを気にしながら走っていたら、これまた凶悪面の男にぶつかってしまった。

「あ、あの、すいません。・・・っっっ追われるんです!どいてっ!!!」

「あ゛ん?  おいっ!!!待ちやがれ!!」

しまった、どうしよう、とハルヒは、かなり焦ったが、男たちの雄叫びが聞こえてきたため、なりふり構っていられなくなった。
咄嗟に走りだすが、男は、バカにされたと思ったのか、ハルヒの腕をつかもうとしてきた。
ハルヒは、ありったけの力で、これを払いのけ、逃げた。すぐ後ろから酷い罵声が聞こえてくるが、気にせず走って、走って、走る。

なんてこの世界の男たちは、心が貧相なんだ。

ハルヒは、息切れで苦しくなってきた胸と横っ腹に顔を顰めながら、路地裏に身を隠す。

だが、ゲロ野郎たちも、そんなにバカじゃない。

「おい、女が見えなくなっちまったぞ!!!」

「今度は、隠れんぼかぁ~?」

「ッシシシシ。お前ら、路地裏だ。路地裏に逃げたぞ。」

ハルヒは、舌打ちしそうになったが、また走り出した。









/ 37ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp