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京都のSHIKI物語

第2章 影に隠れし人




夕方なのか夕日がとても綺麗で

人がどんどん多くなって行く



男の人は私を気遣ってか

あまり人がいない道へと進み



やがて大きな屋敷の前で立ち止まった。





?「ここどす」



私を見てふと笑い

そのまま中へ入って行く



「あの、ちょっと…」


中へ入ると宿のような落ち着いた雰囲気で

奥に広く

まるでジ○リの
○と千尋の神隠し みたいだ



?「梅はん 梅はん 」


?「はーい」



男の人が名前を呼ぶと奥から

60代ぐらいの女性が早歩きでこちらへと

歩いて来る



梅「隼哉(しゅんさい)はん どちらへ行かれてたんどすか?えらい遅くなって…」


隼哉「えらいすんまへんなぁ」



梅さんと言う人は私に気づき

反射的に私はペコリと頭を下げた。


どうやら短髪の男の人の名前は隼哉さんらしい

隼哉さんはニコニコと笑いながら

梅さんに謝った。




梅「隼哉はん この子は…?えらい可愛らしい子で…」


隼哉「梅はん 話は後で話しますさかい とりあえず何処か部屋 空いてないどすか?」




さっきの笑顔は何処へやら

隼哉さんの目つきが真剣になる



梅「部屋どすか…」




梅さんもそれを感じ文句も何も言わず

玄関の近くに置いてあった紙をペラペラとめくる






隼哉「その荷物 わてが持つさかい貸してみ」


「え?」


草履を脱いだ隼哉さんが私に手を差し伸べる






隼哉「安心し 運ぶだけやさかい」


「…あ、ありがとうございます」



ふと隼哉さんは笑い

私は素直に隼哉さんにリュックサックを渡した。



隼哉「その履き物は脱いだらこっちに入れ」


扇子で私が履いてる靴を差して

下駄箱らしきところ

扇子で軽く叩いた。


「あ、はい」


言われた通り靴を脱いで下駄箱に入れると

ペラペラと紙をめくり部屋を探していた

梅さんの口を開いた。




梅「ニニ六号室が空いてるさかい」


隼哉「梅はん おおきに あんさん行くで」


「え?は、はい‼」




玄関に入って直ぐに大きな会談が2階へと

上へ上へと囲むお屋敷



スタスタと歩き隼哉さんは階段を上がって行く



梅さんはクスクスと笑い

「気をつけて階段あがりや」と言ってくれた。




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