第4章 貴方の手で
男「安心しろよ」
「何をだよっ‼」なんて心の中でしか言えず
たぶん…心の中では分かってると思う
この男の人に“何をされるか”を…
男「おっと…」
バタリと倒れこむ男の人
「大丈夫ですか?」
思わず近寄って肩を叩き
起こそうとする
男「あーぁ…へへっ…つまずいちまったよ…」
私の腕を掴み顔は見えないが
たぶん笑ってる
「怪我してませんか?」
男「お前さんは優しいねぇ…だが、あまり他人を信用しちゃいけねーな」
私の腕を掴んでいた手がグッと力を入れ
男の人の声が少し変わった。
「ーえっ⁈」
後ろに押し倒される
その時 感じた。
こんなにも“男は強いのか”と…
驚きのあまり言葉がでない
「なっ…⁈」
男「お前さんが男を癒すことが出来るか俺が試してやる」
私に覆いかぶさり男の人が笑って酒の臭いがする
腕に力を入れて暴れる私
「は、離して下さいっ‼ 離してっ‼ 」
男「嫌がるのも悪くないもんだな」
さっきと目つきが違うっ‼
この人…本気だ
冷や汗を感じ身体が震える
心臓の鼓動が早く
ヤバい…ヤバい…ヤバいっ‼
「離してよっ‼」
男「ははっ 楽しませてくr…」
?「おい 今は片付けしてる途中や」
「…しゅん…さい…さん…」
気づかなかった…気づいたときには
隼哉さんが目の前に立っていた。
男「…隼哉さん ははっ ちょうど良かった」
男の人は起き上がりふらふらしながら
隼哉さんに近づいて行く
私もゆっくりと起き上がり
男の人に掴まれた腕が少し痛かった。