第3章 出逢いと働き
梅「はい 出来ましたえ」
後ろを少しキツく結んで
背中 優しくトントンっと叩く梅さん
「お〜」
机には少し大きめの鏡があり
それを見ながら後ろを振り返ったりしてみる
「 ありがとうございます」
梅さんが立っている方へ
くるりと回り頭を下げる
梅「上出来やわ〜」
着物を見て満足そうに梅さんは笑った。
これを1人で…
綺麗に出来るかな…先が遠いな…
梅さんに着付けてもらった着物を見て思う
「あ、隼哉さん 呼ばn…」
梅「ちょっと待ってくれまへんか」
隼哉さんを呼ぼうとした時
梅さんが私の左手首を掴んだ。
「え…?」
梅「ここからは私のお願いやねんけどええどすか?」
「梅さんの…お願い…?」
梅さんは何も言わず笑顔で頷いた。