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王子様のプロポーズ 〜ST 編〜

第7章 フィリップへ




翌日


フィリップに向けてリムジンが動き出す。


そんな車内で百合根は疲れきった表情をしながら翔を恨めし気に横目で見る。


翔は窓の外を眠たそうに欠伸をしながら見つめていた。


ウィル:「どうしたんだ?百合根、朝から疲れきっているな」


怪訝そうに百合根を見つめるウィル王子。


百合根:「どうしたもこうしたもないですよ!」


百合根は不機嫌にこの際ウィル王子に愚痴る。


百合根:「毎朝翔さんを起こすの大変なんですよ!」


朝、百合根が身支度を整え終えた後決まってテオが現れ翔の部屋へ。


するとゼンが合い鍵で翔の鍵のロックを解除し中へ


翔は芋虫の様に布団に丸まった状態で眠っており揺すっても転がしても一向に起きない。


見事なまでに巻き寿司状態の翔を男3人掛かりで布団を引き剥がす。


百合根:『翔さーん!!起きて下さーい!!💦』


テオ:『おい!いい加減起きろ!💢』


ゼン:『中々手強いですね・・💧』


翔:『・・・・💤💤』



寝顔だけは可愛いものの憎らし。


そして何分か格闘した末ようやく目を覚ましたかと思いきや


翔:『僕フィリップ行きたくない』


百合根・テオ:『はあ!?』


2人は声を揃えて言う。


百合根:『何今頃言ってんですか!💢』


翔:『だってまたお城に泊まるんでしょ?嫌だよ。あのキラキラしたの見ただけで頭痛くなりそう・・』


ゼン:『それならばホテルをご用意しましょうか?』


翔:『良いの?』


ゼンの気遣いによりホテルを用意して貰ったもののそれをウィル王子は良しとせずクロードに強制的に城に滞在する事になってしまうのだが、この様にうだうだ翔が駄々を捏ねメイドを呼び着替えにも時間が掛かり午前中に出発する筈が昼近くまで延びてしまったのだ。


待たせてしまったと思いきやウィル王子はその間に執務をこなしていたらしく特に待ったという感覚はないらしい。


意外だったのはクロードも翔の所為で出発が遅れているにも関わらず気にしていない様に見える。




百合根は朝の出来事を事細かに説明した。


ウィル:「成る程それは大変だったな。しかし僕は出来れば2人にフィリップ城に滞在して欲しいんだが?」


チラッと翔を見る




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